虹とよく似た大気光学現象(大気光象)の画像を数枚見繕ってみました。


といっても普通の虹では面白くないので、虹とよく似た、それでも原理的には少しだけ虹と異なる光学現象を中心にいくつか選んであります。


まず↓は広島市西区井口で撮影された花粉光環の画像です。花粉光環とは、大気中の花粉密度が高い日に、花粉粒子の周りで日光がわずかに回折することによって生じる現象なのだそうです。2019年3月4日午後5時35分撮影。


↓は東広島市の鏡山付近(広島大学のすぐそば)で夕方に撮影された画像です。太陽の下に薄く虹色に染まった明るい領域があります。観察された季節や時間を考慮すると、太陽高度が足りないため環水平アークは考えられず、下部タンジェントアークの一部なのではないかと思われます。タンジェントアークというのは、太陽の周りにできる虹色の楕円形(外接ハロといいます)が、太陽高度が低くなるにつれて上下へと開いて、太陽を中心にして向き合うように孤を描くようになる光学現象の一種です。それらのうち下側にできる孤が下部タンジェントアークです。ただ両方見えることは滅多にありません。この画像の場合、背景の雲が巻層雲というにはやや厚く、筋状の雲の構造も見えていますので、本当に上向きのアーク構造になっているのか、いまいち判断しづらい部分もあります。2016年3月16日、午後3時30分撮影。


↓は江波山で撮影した外接ハロと環天頂アークの画像です。太陽の周りを囲むハロも虹色に色付いていますが、その上部にも反対方向に弧を描く淡い虹色のアーチ構造が見えています。加えて画像では分かりづらいのですが、外接ハロの内側、環天頂アークの内側、その間の領域で全て色合いが微妙に異なっているのも見て取れます。撮影時、太陽の真下には宮島が見えていたのですが、残念ながらそこまで含めて広角で撮ることは出来ませんでした。2018年11月23日、午後3時38分撮影。


↓も環天頂アークの画像です。環水平アークと違って環天頂アークは割とひんぱんに見られる現象だそうで、これ以外にも今まで何度か見たことがあります。(環水平アークには今まで一度もお目にかかったことがありません…)ただ、その名の通り天頂付近で生じる現象ですので、空を見上げない限り気付かれることがなく、そのため珍しい現象扱いされることもままあるようです。2019年9月18日、午後5時15分撮影。


↓はたまたま撮れた彩雲の画像です。これも実はそんなに珍しいものではなく、特にこういう小さなものはしょっちゅう見られる現象のようです。この時も撮っている最中には日光が強くて気が付かず、後で見返していて初めて気付きました。2022年2月9日午後4時5分撮影。

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